中編のつづき
結婚式が終わって、新郎・新婦は祝福されながら庭園に出てきた。
カレン「あ~、なかなかカワイイ奥さんだな・・・」
クロサワ「ははは。カレンの方がいいんじゃない?」
カレン「・・・」
カレン「かわいそうだな。」
クロサワ「えっ?奴が?」
カレン「ううん。花嫁さん。・・・ かわいそう。」
そう言うと、私に腕を組み新郎・新婦の方に歩き出した。
クロサワ「おい、何すんだ?」
カレン「近くを通るだけ・・・」
新郎は、近づくカレンに気づいた。そして、小さく手を振るカレンに笑顔で応えていた。
クロサワとカレンは、そのまま新郎・新婦の近くを通り、ロビーに入っていった。
一番ドキドキしたのは、私だったのかもしれない。
カレン「あー。なんか、お腹すいちゃった。」
私は、胃が痛いくらいである。
早めの夕食を済ますと、部屋に入った。
カレン「抱いて。」
優しく、ベッドに座らせる。
カレン「お願いがあるの・・・」
クロサワ「何?」
カレン「ゴムをちゃんとつけてくれる?」
クロサワ「ああ。もちろんだよ」
カレン「最初から、最後まで・・・だよっ?」
クロサワ「うん。」
カレン「それから、今日はフェラもキスもできない」
クロサワ「何かあったの?」
カレン「監督に、迷惑かけたくないから・・・」
クロサワ「どうしたの?」
カレン「私、とっても、汚い女なの・・・」
クロサワ「AVに出てたから? そんな事はないって・・」
カレン「ううん。そんなんじゃなくて・・・」
クロサワ「・・・」
カレン「カレンね・・・昨日の夜から、今日、監督に会う前まで、彼にね、何度も、抱かれていたの・・・」
クロサワ「えっ!」
カレン「だから、とっても、汚いの・・・」
カレン「ゴメンナサイ。でも、抱いて欲しいの・・・」
クロサワ「わかったよ。じゃあ、抱っこして、イイコイイコしててあげようか?」
カレン「うん!」笑顔で答えるカレン。
それから腕枕で、まったりとした時間を過ごしていた。
カレン「あのね・・・」
クロサワ「なんだい?」
カレン「本当は、昨日、彼が私を抱かなかったら、許そうと思ったの・・・」
クロサワ「最後に抱かれたかったのじゃなくて?」
カレン「ううん違う。本当に奥さんが好きで結婚するなら許そうと思ったの・・・」
カレン「でも・・・私を抱いたから、許せない・・・」
探偵の調査では、新婦は資産家の一人娘だそうで、カレンとの結婚式の当日に、結納をしたらしい。
カレン「昨日、彼が言ってたけど、奥さんは嫉妬深いって。」
彼は結納後も、カレン以外の女とは付き合っていたらしいが、娘思いの父親が、彼の素行調査をした事で、浮気がバレてしまったという。
そして、「娘以外の女と寝たら即離婚で慰謝料を払う」と誓約書を書かされたそうだ。
カレン「私との時も、他の女と付き合っているのを知ってた。
だけど、結婚すれば私だけになってくれるかなって。思ってたの・・・だけど、やっぱりダメみたい。」
クロサワ「奴にはカレンは、もったいないよ。」
カレン「だから・・・昨日、この部屋に呼んだの。」
クロサワ「抱けるかって?」
カレン「そう。もし抱かないで帰ったら、許そうと・・・。」
クロサワ「奴だったら、ヤリそうでしょ?」
カレン「そうだよね・・・。ははは」
クロサワ「ははは」
カレン「はははっ。だからね。はははっ」
クロサワ「?」
カレン「復讐してやったの!!!」
クロサワ「はぁっ?」
カレン「多分、これで奥さんも彼の正体がわかるわっ。」
クロサワ「ど、どっ、どういう事?」
新郎・新婦は、明日からハネムーンでヨーロッパを4週間かけて周るらしい。そして、計画通りであれば、新婚旅行から帰ってきて離婚するとカレンは予想した。
そしてカレンは、自分の体をかけた復讐を話し始めた・・・
やはり奴を許せなくなったカレンは、どうしても復讐したかったという。いけない事だとわかっていたが・・・。
カレンは、復讐の方法をあれこれと考えたという。
そして、1週間程前から泌尿器科で、淋病の患者を探し、数人と生で性交渉をした上で、昨日彼に会いにきたらしい。
カレン「かなり、痛いらしいわ・・・。」
クロサワ「かなりね・・・」
カレン「ヒカルパパ!」
クロサワ「?」
カレン「病気が、、、治ったら、生で抱いてね・・・」
おしまい。