魂の抜け殻の様な女が、飛び込みでAV出演の面接をして欲しいと来た。
うちのパッケージを頼りに、上京してきたらしい。
話を聞くと、とくかくAVで、めちゃめちゃに犯されたいという。
ただSMプレイという訳でもないらしく、気が狂うまで何度でも抱いて欲しいという。
お決まりの質問で、男性経験を聞くと一人だという。
あまりにも暗いので、相当な訳ありかと思い、聞いてみたが借金などの問題でもないらしい。
ギャラも、お願いを聞いてくれればいらないと言う。
そのお願いとは3つあり、1.地元の秋田で撮る。2.男優を選ばして欲しい。3.カーセックス
この3つを守って欲しいという。
ロケまでしてカーセックスというのは意味不明で、しかも男優まで選ぶとは、ただ単に男優とHしてみたいだけなのかと思った。
クロサワ「指名する男優って?」
恵「・・・」
クロサワ「AVの男優の名前わかる?」
恵「あの、AV見たこと、あまりないんで・・・」
クロサワ「は? じゃあ、タイプとかは?」
恵「あの、あの・・・ 知らない人じゃ怖いんで・・・ お兄さんお願いします。」
クロサワ「えっ? 僕かい? なんだそれ」
そう言われて悪い気はしないが、こっちが怖い。
クロサワ「知らない人は怖いって、クロサワともさっき会ったばかりじ ゃない? ははは。」
恵「タイプなんです。」
なんだ?出来すぎている・・・
まるで、卵から孵ったヒナが、最初に見た物を親と思う様に、AV業界で最初に見たクロサワとHする。ってか?
恵「おねがいします。」
クロサワ「カーセックスだけというのは・・・」(なんとなく断る理由を)
恵「なんでもします。」
わざわざ上京までして、そこまで言われるとは。
クロサワも据え膳は食う。撮影を約束した。
恵は空港まで迎えに来てくれていた。
レンタカーを借りて向かった先は、遠くに煙突が見える港であった。
時間が早いので、街で食事しホテルでシャワーを浴びようとしたが、恵みはこのままいて欲しいという。
恵みは、支度をすると言って、後ろに移った。
私が見ていると、「ねぇ! 前みてて!」と楽しそうに笑う。
そして、「お兄さんはこれに着替えてくれる?」と、紙袋を差し出した。
袋の中は、油の臭いがする着替えが入っている。油で汚れた服装でセックスしたいというのか?
「お待たせっ!」助手席に移ってきた恵を見て、あまりにも似合っており現役かと思うほどである。
今度は、私が後ろの席に行き、着替え終わると、恵が眩しそうに見ている。
恵「うふっ。おべんと、たべよっか・・・」
クロサワは手作りだという豪華なお弁当にビックリした。
ただ、服の油の臭いが食欲をなくす・・・
恵「はい。おいしいですよ。どうぞー」
クロサワは、ほのぼのとした恵の優しさに触れ、心が癒された。
本当に、なんでこの子がAVに出るというのだろう。AVにありがちなタイトルが頭をよぎるが、まさにそういう感じだった。
先日、オフィスで会った恵とは別人の様な生き生きとした感じだ。
食事が終わると、あたりは暗くなり始めている。
恵はお弁当を片付け終わると、突然抱きついてきた。
髪の毛のいい匂いがする。
二人は相当な時間抱き合っていた。
恵が運転席の時計に目をやり、消え入りそうな声で「Hして」と言うと唇を重ねてきた。
さすがのクロサワもプレイとは思えなくなってきた。本気モード全開である。
恋人同士の様な濃厚な愛撫が続く。どの位の時間がたったのだろう。
テープ交換かな?とフト考えて、カメラを回していない事に気がついた。
恵はより激しさを増し、太ももに挟まれたクロサワの手を自ら、パンティに押し付ける。右手の甲に恵の十分すぎる湿り気を感じた。
雰囲気を壊すわけにはいかない・・・
クロサワは右手の指をパンティのVラインから入れ、中指の腹でクリにタッチした。
「あっ。」恵はクロサワの頭を息もできない程、抱きしめてきた。
優しく、剥けたクリを撫でる。
「んっ。」息を殺そうとした瞬間、激しく中指の腹でコスり出す。
「クチュクチュクチュクチュッッッ」
二の腕で、両耳をふさがれていても、よく聞こえる。
「くぅっ!」恵は、腰を引いたがクロサワは、逃がさなかった。
恵から出る熱いものを指全体で感じた。
後編につづく